2017.01.28

訪日外国人、増加続く 京王プラザホテル社長 山本護氏

日本経済新聞 1月12日

ここ数年の訪日外国人客の急増で、首都圏ではホテル不足の状況が続いている。京王プラザホテル(東京・新宿)の山本護社長に観光需要などの見通しを聞いた。

――今年の国内景気をどうみていますか。

「基本は横ばいだが、株価が上がっていることもあり、若干プラスの状況になるかもしれない。底堅く推移するとみている」

――トランプ次期米大統領への期待から米国の株高や円安が続いています。

「この先トランプ氏がどのような政策を打ち出していくのか予想が難しく、先を読むのは困難だが、米国の景気は堅調に推移するのではないか。引っ張られる形で日本の景気にもプラスになる。この円安傾向が続けば、訪日客の増加や国際会議などMICE(マイス)の需要増、ビジネス客の増加に多少寄与するだろう」

――今年の訪日外国人の増減の見通しは。

「2019年のラグビーワールドカップ、20年の東京五輪・パラリンピックの開催に向けて、今年も訪日客は増えるだろう。ただ、ホテル業界への影響は変化しつつある。これまでは客室単価の上昇や高稼働が続いてきたが、16年後半から先の動向が読みにくくなってきた。基本的なトレンドは右肩上がりだが、今は踊り場にいる感じだ」

「中国人を中心に団体旅行客が減る一方で、個人旅行の客が増えている。個人旅行客は価格に非常に敏感だ。宿泊施設がいらないクルーズ船の利用も増えた。ホテル業界にとって2~3年先の需要は見えているが、今年はより一層の努力が試される」

「民泊の広がりもホテル業界に影響がある。3LDKの部屋が1泊3万円前後で借りられると聞く。これまで都心のホテルに宿泊していた外国人も民泊に流れる可能性がある。民泊の広がりは止められないだろうが、政府は必要な法整備を急いでほしい」

――中国経済と訪日客の見通しは。

「とても読みづらい。ただ、あれほど大きなマーケットなので、多少波風が立っても富裕層への影響は少ないのではないか。かつて訪日中国人客は富裕層が中心だったが、かなり裾野が広がってきている」

――今後も日本を訪れる外国人を増やすためには何が必要ですか。

「日本は世界で一番、安心・安全で親切な国だと誇りを持って言える。最近はインドネシア人観光客が増えるなど、まだまだ訪日客の拡大の余地はある。そのためにも、こうした日本の良さをきちんと伝え、文化やアートといった観光のソフト部分をさらに充実させていく必要がある」

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